めいたくハウスへようこそ! かちこ(@kachiko_0712)です。
三重県伊勢市は伊勢神宮のある場所。昔からお伊勢参りに訪れる人々で賑わい、「お伊勢さんの台所」とも言われていた伊勢河崎の町が近くにあります。
勢田川沿いに町家や蔵が建ち並び、船で物資を運搬していた商人の町。今も残るまちなみの一角に、当時の暮らしを学べる【伊勢河崎商人館】があります。
伊勢市で「ご当地婚姻届」を提出した特典の「無料入館券」を使って、大切に保管されている貴重な建物や品々を見学しました。
伊勢河崎商人館では江戸・明治期に建築された蔵7棟、町家2棟からなり、伊勢河崎を代表する商家の和室・京都の裏千家咄々斎(とつとつさい)の茶室の写しなどをご覧いただくことができます。また常設展示では当時の暮らしを支えた商業の道具や記録を展示しております。
商人館案内 – 伊勢河崎商人館 –より引用しました。
伊勢河崎商人館 施設情報
住所:〒516-0009 三重県伊勢市河崎2丁目25番32号
TEL:0596-22-4810
開館時間:9:30〜17:00 ※道向かいにある商人蔵(お店)は10:00〜17:00
休館日:火曜日 ※祝祭日の場合は翌日休館
入館料:大人350円 高校・大学生200円 小・中学生100円
専用の無料駐車場あり
※こちらの情報は2020年1月時点の情報です。
3ヵ所の駐車場のうち、地図中央の赤い丸をつけた所に停めました。
河崎本通りのまちなみを見ながら目的地へ向かいます。
ガス灯のある橋の川沿いに、5〜6台ほど停めるスペースがあります。
伊勢河崎商人館は、江戸時代からの酒問屋がそのまま残っている建物!
駐車場から歩いて5分程度の場所ですが、わたし達は寄り道して「伊勢うどん」と「明治の頃に河崎で作られていたサイダーの復刻版」をいただいてきました。
街灯や錆びた蝶番、町家の格子の雰囲気が歴史を感じます。電柱が・・・あと少し左にそれてほしいな〜なんて勝手なことを思いつつ。
伊勢河崎商人館は、小川三左衛門(おがわ さんざえもん)さんの酒問屋「小川酒店」の蔵と町家をそのまま寄贈された場所で、NPO法人 伊勢河崎まちづくり衆が運営管理されています。
蔵が7棟に町家が2棟。一部解体された場所や修復された部分はありますが、江戸時代から300年以上続いた酒問屋が、ほぼ当時のまま保存されているという貴重なものです。
2001年に国の登録有形文化財に登録されています。
こちら、伊勢うどんと一緒にいただいたご当地サイダー「エスサイダー」ですが、
なんと小川酒店で作られていたものでした! 当時の看板を片手に、事務局の方が名前の由来や当時のお話を教えてくれますよ(^^)
優しい語り口で、分かりやすいお話をしていただけます。
施設内の順路などの説明があり、後は自分たちで自由に見学しました。事前予約をすれば、ボランティアガイドの方が案内してくださると後で知りました。
「写真、ぜひ撮って行ってください」と声をかけていただいたので、遠慮なく撮らせていただきました〜
説明された通りに母屋を出て順路を行きます。
こちらは大正13年の建物で、「商人倶楽部」と名のついた和洋折衷の応接間。暖炉が見たことないデザインでした。和モダンってかんじですね。
母屋で昔の河崎を感じる
母屋に戻って2階へ。階段下も有効活用(^^)タンス階段になっていて、段差が結構ありました。
2階は住居スペースですね。座って見る格子越しの景色が、タイムスリップしたようです。
1階の和室も二間続きで奥行きがあり、畳の空間が蛍光灯の明かりで暖かみのある雰囲気。昔の建物で天井が低く、めいたくが 欄間(らんま)のところで頭を削りそうになってました(笑)
和室には昔の河崎のまちなみが分かる写真が飾られていました。
母屋の奥にある茶室二間は両側に庭があり、静かに時間が流れそうな 落ち着く雰囲気。資料に「京都裏千家とのゆかりが偲ばれる茶室」と説明がありました。
母屋と廊下でつながる「内蔵」へ
廊下を通って「内蔵資料館」へ向かいます。
「蔵というものは家の外に建っているもの」と思い込んでいたので、廊下続きで蔵の中に入れる事が驚きでした。
河崎の古いまちなみで見られる装飾瓦の展示と説明・伊勢では年中飾られているしめ縄の種類について知る事ができます。
七福神の商業の神様「恵比寿さま」のついた瓦がおもしろい。
酒問屋の、陶製の酒樽や当時のラベルに、抽選券や販促品なども興味深かったです。どれもかなり貴重なものをきれいに保管されていてびっくりです。
通り土間で、伊勢河崎商人館の「ヘリテージカード」がもらえるよ
施設奥に並ぶ蔵へは、 通り土間 を通って行きます。
雑多に置かれてるような、このスペース・・・レトロ好きにはたまらないのでは?
自分の知らない時代のものが目の前に置いてあって、ワクワクしました。
ここで事務局の方から、「よかったら、そちらのカード持って帰ってくださいね」と声をかけていただいたものがあって、
「ヘリテージカード」と書かれています。伊勢河崎商人館の建物のカードが12種類。
登録有形文化財のトレーディングカードで、一般社団法人 三重県建築士会が文化庁の補助を受けて作成しているものです。
河崎の歴史と日本最古の紙幣「山田羽書」を知る
通り土間から出たところは昔の雰囲気を味わえる景色。
外には「エスサイダー」製造の名残がありました
現在「エスサイダー」の製造場はありませんが、「サイダーろ過施設」と「サイダー検査室」がここで作られていた証です。
雰囲気を壊さないよう、商人館の整備に合わせて作られた土蔵風のトイレ。(車椅子対応)
外蔵にある「河崎まちなみ館」を見学します
けやき材で作られた土蔵の「河崎まちなみ館」は、河崎のまちづくりの歴史年表パネルや模型・蔵書が保管されています。
日本最古の紙幣「山田羽書」
2階に展示されているのが、日本最古の紙幣と言われている「山田羽書(やまだはがき)」です。
三重県内ではここでしか見られません。
少額貨幣が流通する中で、経済の発展により個人的に使われていた「手形」が応用されて「紙幣」が生み出されました。
商人の町で様々な物資が売買されるのに、小銭でやりとりするより紙幣のほうが軽いし、かさばらないですもんね(^^)
独自の紙幣が流通できるほど、お上から信頼されていた町という事でもあります。
ここに来なければ、ずっと知らずに生きてました。これはかなり貴重な展示ですよ!
館内すべて見終わって1時間ちょっと。これでもパパッと見たほうなので、1つ1つをじっくり見たい方はもう少し時間が必要です。
パパッと見るだけでもかなりの満足度です。ボランティアガイドさん(要予約)に案内してもらうともっと貴重なお話が聞けそうですね〜
イベント・商人蔵
伊勢河崎商人館では毎月第4日曜日に「だいどこ市」が開催されます。
食品・植木・陶器などの出店や体験イベントもやっていると聞きました。行ってみたいな〜
伊勢河崎商人館の母屋の道向かいには「河崎商人蔵」が3棟並んでいます。カフェ併設の蔵と、レトロ雑貨やハンドメイドの雑貨・伊勢の本などを販売する蔵です。
わたし達は年末に訪れ、お正月に使えるお年玉袋を購入しました。和紙の手作りで、近所のお店では売ってなさそうなかわいいの。いいタイミングで出会えました!
さいごに
行くまでは、めいたくにとっては自分の地元だし、そんな特別感はなかったようでした。
実際に見学してみると「伊勢市民だったのに知らん事あったし、おもしろかった! 」とかなり満足してました(^^)
わたし自身は全く知らない地だったので見るものすべてが楽しかった!
自分が生まれる何百年も前からあるものを、今自分の目で見る事ができるって・・・本当に貴重な経験だと思います。
戦争の中、空襲を受けたにもかかわらず現存しているのは、伊勢神宮のおかげかな?
次の目標は「だいどこ市」に行く事! またのんびり訪れたくなりました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
かちこ
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