かちこの夏の思い出「氷おじさん」に救われた話

めいたくハウスへようこそ! かちこ(@kachiko_0712)です。

暑い日が続くと、いつも思い出すことがあります。

学生時代に当時の職種の中では給料が良かったという理由から、警備会社でアルバイトをしてました。

ショッピングモールの駐車場に立って、オープンから夕方まで車の誘導をする仕事。数時間ごとに持ち場を交代しながら昼休み以外をずっと外で過ごします。

寒い時期はカイロ貼ったりたくさん着込んだり、防寒着も支給があったので雪でも降らない限り わりと過ごせる。

反面、夏場はきつかった・・・今ほど暑くなかったかもしれないけど、今ほど冷感グッズもなかったし制服も生地が厚めで熱がこもる。

駐車場に車が来ない間は影に逃げ込んだり、タオルでパタパタあおいで過ごしてました。日焼け止めも汗で流れるからよく焼けたなぁ。

 

↓今でこそこんな冷却グッズが当たり前にあるけど、当時はなかったの・・・↓

そんな時に現れたのが「氷おじさん」でした。

氷おじさんに救われました

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持ち場は駐車場入口・駐車場内・駐車場出口の3ヶ所(一方通行の駐車場なので入口と出口が違う場所にありました)で、駐車場内だとなかなか影がない!

午前中はまだマシなんだけど、昼イチでそこに入ると汗が止まらないし、アスファルトの照り返しもきつかったです。

見た目怖めのおじさんに声をかけられてビビるわたし

ある日、買い物を終わらせて車に戻ってきた 見た目怖めのおじさんに声をかけられました。

「あんた、何時までここに立っとんや?」

ぶっきらぼうな口調なので、わたし何かやらかしたかな? とドキドキしつつ『16時までいます』とこわばった笑顔で返してみました。

おじさん、何も言わずにお店の方へ戻って行きます。「何なん? 叱られるん? 怖い怖い」っていつも以上の汗が出てたはず。

ビビってごめんなさい

しばらくしてコワモテおじさんが戻ってきました。

手元で何かを振り回しながら、こっちに向かってくるやん・・・逃げたい。

先ほどと同じようにぶっきらぼうな感じで「これ、頭に乗せときや。帽子で隠せるやろ」

と、袋に入った氷をくれました。あの、食料品売り場のレジあたりでよく設置されているものだと思われます。

わたしのために、遠い売り場まで戻ってくれて、氷を持ってきてくれたんです。

言われた通りこっそり帽子の中に潜ませて過ごしましたが、気持ち良かった! いつもより格段に過ごしやすかったです。

人は見た目で判断してはいけないね

お店の人に見つかったら叱られそうだけど、氷おじさんは別の日に会った時も氷の袋を持ってきてくれてました。

ある程度仲良くなった時に、何でそんなに良くしてくれるのか聞いてみました。炎天下で顔真っ赤のわたしを見て、倒れないか心配だったそうです。

お子様なわたしは『初めて声かけられた時、おじさんの顔が怖かったから叱られるんかと思った』と正直に言っちゃいました。

氷おじさんは「よう言われるんやわ、この顔損してるわ」と笑ってくれましたけど、わたし失礼な言い方してますよね。だけど、ニコニコ笑ってくれてました。

せっかく話せるようになったんですが、その後しばらくして仕事先が別のショッピングモールに変わってしまったので会わなくなっちゃいました。

さいごに

当時知り合いに会うと恥ずかしいからと、遠方の馴染みのない場所でこの仕事をしていたけど、人の優しさに救われて夏場を乗り切れた。

氷おじさんと同じことって、いざ自分がやろうと思うとなかなか出来ないんですよね・・・声をかけることがまず出来ない。

道を渡る時に車を止めてくれる警備の方に「ありがとう」というのが精一杯です。

自分が経験したからみんなそうとは限りませんが、一声かけてもらえるだけでも嬉しかったのでわたしは言うようにしています。

それから今までで接客の仕事をしている中でも、お客様の第一印象で苦手意識を持たないように心がけてこれたのは氷おじさんのおかげかもしれません。

これを書いている日も猛暑日。氷おじさん自身も頭に氷を乗せて、暑さを凌いでるかもしれないな・・・

なんてことない思い出話にお付き合いいただき、ありがとうございました!

かちこ